自動化 2.0は、一般的なワークフローを自動化するためのわかりやすいツールをユーザーに提供するので、ユーザーが関連する質問(休暇についてなど)をしたときに(例えば新しいPTOポリシーについて)トグルされたリマインダーを送信し、アップロードに伴い自動的にナレッジベースのドキュメントを修正します。
自動化 2.0はAlliの機能を自動化するため、このユーザーガイドではそのような機能を頻繁に参照します。詳細については、リンク先のユーザーガイドをご覧ください。また、リリース時にはすべての機能が利用可能にはなっておらず、時間の経過とともにトリガやアクションを徐々に追加していく予定です(詳しくは次に記述します)。また、既存の自動化ワークフローは新しいシステムに自動的に移行されますので、ご注意ください。
はじめに
はじめにいくつかの重要な用語をご紹介します。自動化 2.0では、ワークフローの作成に重点をおいています。ワークフローとは、事前定義された何らかのトリガーを起点とし、順に実行される一連のアクションのことです。つまり、ワークフローは1つのトリガーおよび1つ以上のアクションによって構成されます。特定のトリガーやアクションの詳細については、以下の各セクションを参照してください。
それでは自動化 2.0のメニューのナビゲーション方法を見てみましょう。

自動化 2.0は、ナビゲーションバーのアイコンをクリックすると開くことができます。そこにアイコンが見つからない場合は、まずサイドバーを編集してそれを有効にしてください(これを行うには、左下にある ≡ アイコンをクリックします)。自動化 2.0が開いたら、右上隅にある「追加」ボタンをクリックすることによりワークフローを作成することができます。続いてワークフローをクリックすると、ワークフローエディタが開きます。

左側にはワークフローの概要があります。ここでワークフローのトリガーや、個別のアクションを探すことができます。≡ アイコンをクリックして上下にドラッグすると順序を並べ替えることができます。トリガーまたはアクションをクリックして詳細を編集します。右側では、トリガーまたはアクションを編集することができます。このメニューの内容は、選択されているトリガーやアクションによって異なります。詳細については、トリガーやアクションに関する下記のそれぞれのセクションを参照してください。
自動化 2.0の使用例については、本ユーザーガイドの末尾にあるワークフロー例セクションを参照してください。
トリガー

スケジュール

スケジュールは、スケジュールを作動します。これは、特定の曜日、毎日の特定の時刻、または月の特定の日に行うことができます。週毎または月毎のトリガー(上述の例の2つ目と3つ目)は、指定された日の午前零時に作動します。タイムゾーンはプロジェクトの場所によって決まり、これは [プロジェクト設定] > [一般] で確認することができます。
月毎のスケジュールが選択されており、ユーザーが毎月31日を選択した場合、スケジュールは31日がない月には作動しません。(これは、2月と30日の組み合わせでも同様です。)スケジュールのトリガーが作動するのは、当該月の選択された日が現在の月の暦日に一致する場合のみとなります。スケジュールのトリガーが月末に作動するようにするには、「毎月最終日」のオプションを選択してください。
ハッシュタグ

ハッシュタグのトリガーは、ハッシュタグに基づいています。指定されたハッシュタグのいずれかがQ&Aで選択されるか、特定のQ&Aの自動ハッシュタグとして受け入れられた、および/またはドキュメントの自動ハッシュタグとして受け入れられた場合に作動するように構成することができます。
変数

変数のトリガーは、指定した変数が変わると作動します。顧客変数があるのはAnswerBotプロジェクトのみであるため、このトリガーはAnswerBotプロジェクトのみで利用可能です。変数のトリガーは、指定された変数が特定の値から、および/または特定の値に変更された場合のみに作動するよう構成することができます。@CHANNELや@CITYといった特定の変数はシステムにより定義された変数であるため、直接変更できないことにご注意ください。
アクション

スキル

スキルアクションはスキルを実行します。スキルはAlliのAnswerBotルーティンです。スキルはAnswerBotプロジェクトでしか利用できないため、スキルアクションも同様に、AnswerBotプロジェクトのみで利用できます。実行し始めると、スキルアクションの挙動はオブザーバースキルと非常に似ています。スキルの構築に関するヘルプが必要な場合は、スキルエディタのユーザーガイドを参照してください。
- 実行するスキル – 実行するスキル。スキルアクションを実行するには、スキルがオンにされている必要があることにご注意ください。
- このワークフローをトリガーしたユーザーとしてスキルを実行する – スキルは、トリガーに適用されるユーザーに対し実行されます。トリガーのタイプが変数である場合、「このワークフローをトリガーしたユーザー」は、変数の変更を引き起こしたユーザーを参照します。ワークフローをトリガリングしたユーザーがいない場合(変数がAlliダッシュボードのエージェントによって変更された場合など)、このオプションは無視されます。
- 選択したユーザーとしてスキルを実行する – スキルは選択されたすべてのユーザーに対して実行されます。
「~としてスキルを実行する」の両方のオプションが選択されており、ユーザーがこのワークフローをトリガーしたユーザーであると同時に選択されたユーザーの一人でもある場合、スキルはそのユーザーに(2回ではなく)1回しか送信されません。
以下は、スキルアクションの専門的な詳細です。お同じワークフロー内のその後のアクションは、指定されたすべてのユーザーに対しスキルが完了し、終了した後にのみ継続します。これは、スキルが終了しなかった場合は、ワークフローが続行しないことを意味します。
ユーザーに対しスキルを実行すると、指定されたスキルとの直近の進行中の会話が中断されます(エージェントとの会話は無視されます)。中断する会話がない場合は、スキルアクションは新しい会話を開きます。スキルが完了すると、会話はユーザーが以前に行っていた会話に戻り、直近のメッセージが繰り返されます。中断したスキルが終了しなかった場合、Alliはユーザーの以前の会話に戻りません。この理由および前述の理由のため、スキルアクションの無限ループを含むスキルの使用は回避することを強くお勧めします。
中断を引き起こしているスキルアクションを(別のワークフローからの)別のスキルアクションまたはオブザーバースキルにより中断することが可能です。以下の説明は非常に専門的であるため、ほとんどのユーザーには不要であることにご注意ください。
相互を中断するスキルアクションのトラブルに直面している場合は、(可能な場合は)ワークフローを簡素化させ、それらが独立して動作するようにすることをお勧めします。
いずれの場合でも、中断の動作は、トランプのスタックとみなすことができるスタックと類似しています。 当初、デッキには1枚のトランプしかなく、それは現在実行中のスキルに対応しています。このスキルが中断されると、新しいスキルが新しいカードとしてデッキの上にスタックされます。中断を引き起こしたスキルが完了すると、Alliはそのカードをデッキ上部から除去し、次に一番上にあるカード(すなわち直近に中断されたスキル)の実行を再開します。言い換えると、中断は先入れ後出し「LIFO(last-in first-out)」原則に従って機能するため、直近に中断されたスキルが一番最初に実行再開されます。例えば、スキルBがスキルAを中断し、スキルCがスキルBを中断する場合、仮想的な「デッキ」は上から下に向かってC-B-Aの順になります。スキルCが完了すると、それはデッキから削除され、直近の、すなわち次に一番上にあるスキル(この場合B)が実行を再開することになります。
メール

メールアクションは自動化 1.0の機能性を再現し、カスタマイズされたメールを送信します。以下はすべてのフィールドの概要です。
- 送信先 – 送信されるメールの受信者。
- 変数が変更された顧客にメールを送信します。このアクションは、変数がトリガされた場合にのみ実行されます。* – 変数が変更された顧客の@EMAIL変数に保存されたアドレスにメールを送信します。
- メールのタイトル – 送信するメールのタイトルまたは件名。AnswerBotプロジェクトでは、@VARIABLE_NAME構文を使って変数を参照することができます。
- メールの本文 – 送信するメールの本文。AnswerBotプロジェクトでは、@VARIABLE_NAME構文を使って変数を参照することができます。
- スキルへのリンクを含める* – メール内にスキルへのリンクを含めるかどうか。
- 送信するスキル(必ずオンにされていること)* – メールで送信するスキル。
- ボタンのテキスト* – メールで送信するスキルをリンクするボタンに配置するテキスト。
* – アステリスクが記されたフィールドはAnswerBotプロジェクトのみで利用可能でき、Cognitive Searchプロジェクトでは使用できません。
ワークフローの例
新入社員のユーザーへのリマインダー
あなたが社内のヘルプデスクでAlliを使用しているとします。新入社員向けの必要な提出書類を知らせたいと考えています。あなたは社内メモを送信しましたが、ときどき同じ質問をしてしまう従業員がまだいます。もう1回メモを送ればうまくいくかも知れませんが、この情報を混乱した従業員に的を絞って伝える他の手段があるかもしれません。ここで自動化 2.0が役に立ちます。ここではハッシュタグトリガーとスキルアクションを使って、関連する質問がなされた時に従業員にお知らせをするスキルを送信します。
最初のステップとして、入社後の提出書類に関連する質問をハッシュタグを使ってフラグします。この例では「#新入社員」というハッシュタグを使用しますが、ハッシュタグ名はどのようなものでもかまいません。新しいQ&Aを作製している場合は、それをオンにすることを忘れないでください。

ちなみに、(個人のユースケースに応じて)ハッシュタグをすべてのQ&Aに追加することが良策である可能性があります。
このシナリオでは、あなたが社内ヘルプデスクとしてAlliを使用していることが前提となっています。そのため、あなたには質問に回答するためのスキルのセットアップがあると想定されています。このスキル自体は非常にシンプルなものです。「Q&Aによる回答」ノードを加え、表示されたもののようなエラーメッセージを追加し、下に示すように線をつなぐだけです。スキルエディタの詳細については、スキルエディタのユーザーガイドを参照してください。

ここからが注目すべき点です。以前にも言及したように、ここでの目標は、「#新入社員」Q&Aが選択されるたびにハッシュタグのトリガーを使ってスキルを送信することです。そのため、「#新入社員」を指定されたハッシュタグとして選択し、「会話で指定されたいずれかのハッシュタグが選択された場合」チェックボックスを選択します。


次にアクションを追加します。この場合も、スキルアクションを使って基本的な情報を送信することが目的です。つまり、スキルが必要になります。スキルが行う必要があるのは、メッセージを送信することだけであるため、レイアウトはかなりシンプルなものになります。準備ができたらそれをオンにして、ヘルプデスクのスキルの下にドラッグすることを忘れないでください。 これにより、通常のヘルプデスクは新入社員向けOnboardingスキルにより置き換えられません。

次に、スキルアクションをセットアップするには、再びワークフローにナビゲートし、左側の「アクションのセットアップ」をクリックし、「スキル」アクションボタンを選択します。新しいスキルを選択肢、「このワークフローをトリガリングしたユーザー」ボタンにチェックを入れ(これにより、スキルは質問を選択したユーザーに対し実行されます)、「送信」を押して保存します。右上でワークフローをオンにするのを忘れないでください。

すべてが機能していることを確認するためのテストが済めば、準備完了です。

念のため、リマインダーが適切なときのみに送信されることを確認するために、無関係の質問をすることができます。

手順は以上です。
月毎のリマインダーメール
自動化 2.0があなたのワークフローの自動化にどのように役立つかを理解するため、簡単な例を見てみましょう。あなたは、月毎に従業員の申請した経理の処理をする経理部の担当者であると仮定します。申請のリマインダーメールを毎月手動で送信するのは、当初は現実的かも知れませんが、経験が増し、より多くのことに注意を払わなければならなくなるにつれて、すぐに持続不可能になってしまいます。タスクを秘書やインターンに委任する代わりに、自動化 2.0を使ってタスクを自動化することができます。
簡単なワークフローは、毎月作動するように構成するトリガーのスケジュールと、アクティブなポリシーによりすべてのクライアントを対象とするメールアクションによって構成されます。トリガーのスケジュールの場合は、「月毎」を選択し、自分にとって最適な月の日を選択します。この例では、毎月1日を選択しました。

次に、メールアクションを追加し、クライアントのメールを入力し、件名と本文を適宜に入力します。これは一定の対象者に送信されるシンプルな月次のリマインダーであるため、スキルに関連するオプションは無効にします。

スキルをオンにすると準備の完了です。メールが無事送信されたことを確認するためのテストを行いたい場合は、月の日と送信先フィールドを変更して、メール欄にテスト用の送信先メールアドレスを入力します。メールは、当該のタイムゾーンの深夜0時に送信されます。